第1章

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目を開けると、そこは見たことのない部屋。煌びやかな装飾がいちいち眩しい。 どうやら俺は気を失ってしまったらしい。 確か俺は夏木さんに告白してふられて…そんで足下にいきなり出てきた扉の中に落ちたんだよな。 なんだそりゃ。現実的にありえないだろ。 というか俺は死んだのかな?だとするとここは天国? 「ん…もう…、王様ったら…こんな昼間から……。」 何やらいやらしい声が耳に入ってくる。 天国の住民はお盛んなんだな。 16才で貞操を守り通している俺には刺激が強すぎる。 っていうか王様? 色んな意味で気になったので、その声のする方に目線を送った。 部屋の中心に大きなベッドがあり、その上では2人の男女が、今にも愛の営みを始めんばかりにイチャイチャしている。 失恋したての生傷がズキズキと痛む。 するとその男女の男の方が俺の存在に気づいたらしく、目があった。 思わず俺は呟く。 「あんた……だれ?」 「こっちのセリフだぁぁぁぁ!」 その男が怒鳴ると、どこに潜んでいたのか、鎧のような物を身につけたがたいのいい男達が現れ、俺は状況を理解できぬまま、身柄を拘束された。
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