第1章

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「しかし、国王。今の時世を考えてみてくだされ。 申したくはありませんがあなたはいつ暗殺されてもおかしくない身。 危険の芽は摘み取っておくことが必要かと思います」 暗殺って…。 話を聞けば聞くほど、ここが日本か疑わしくなってくる。 それにしても好きな子にふられた上に、暗殺の疑いをかけられるとは。 これが泣きっ面に蜂と言う奴か。 「まぁマリーと楽しんでるとこ見られたときはカチンと来たが……こいつの目は暗殺なんかするような奴の目じゃねぇな。 しかしガイク。お前の言うことも、もっともだ」 国王はそう言うと穏やかな目付きを一変させ、こちらへと視線を移した。 「どうだ?小僧。 死にたいか?」 そう言われた途端、まるで全身の毛が逆立つような感覚に襲われた。 例えるのならば……経験をしたことはないが、まるで拳銃を突きつけられている。そんな感覚であった。 それだけその時の国王の目は、とても冷たく恐怖を感じさせるものであった。
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