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「お…お……俺は……」
その凄まじい威圧感に言葉を並べることすら困難に感じる。
蛇に睨まれた惰弱な蛙。それがそのときの俺だった。
「なーんてな。冗談だよ」
そう言うと国王は白い歯を覗かせて、ニカッと笑った。
とてもじゃないが冗談には聞こえませんでした。
「とは言え、お前はこのままだと侵入者になっちまうなぁ。
そうだ、ガイク。確か今俺の雑用係不足してたよな?」
「ええ。先日家業を継ぐと言うことで1人退職していきました」
国王の質問に先程の白髪の髭おじさんことガイクさんが返事をする。
「そうか、じゃ決まりだ。
お前は今日から俺の雑用係だ」
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