第1章

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「国王!どういうつもりですか。そんな訳の分からぬ侵入者を雑用係になど……!」 ガイクさんが焦ったように国王に非難の声を浴びせる。 「ん?だって雑用係だったら俺の部屋にいたって、なんら不自然なことはないだろ?」 そう言っていたずらっ子のような顔で微笑む国王。 「そんな屁理屈を…。 まぁ…しかし国王の人を見る目の鋭さは私が一番よくわかっております。 今回限りですよ?国王」 「ありがとな、ガイク。 そうだ。お前……名前は?」 突然振られた上に未だ先程の緊張感が残っていた俺は、国王の問いに僅かながら声を震わせて答えた。 「俺は……龍。柳田龍」 「リュウか。変わった名前だな。 俺の名前はシルバ。 知ってるかと思うが、ここサグベルの国王だ。 今日から国のためにしっかりと働いてもらうぞ」 どうやら命は助かったようである。しかし更に疑問が増えた。サグベル?国王?何のこっちゃ。 果たして俺はどうなってしまうのだろうか。
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