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「国王!どういうつもりですか。そんな訳の分からぬ侵入者を雑用係になど……!」
ガイクさんが焦ったように国王に非難の声を浴びせる。
「ん?だって雑用係だったら俺の部屋にいたって、なんら不自然なことはないだろ?」
そう言っていたずらっ子のような顔で微笑む国王。
「そんな屁理屈を…。
まぁ…しかし国王の人を見る目の鋭さは私が一番よくわかっております。
今回限りですよ?国王」
「ありがとな、ガイク。
そうだ。お前……名前は?」
突然振られた上に未だ先程の緊張感が残っていた俺は、国王の問いに僅かながら声を震わせて答えた。
「俺は……龍。柳田龍」
「リュウか。変わった名前だな。
俺の名前はシルバ。
知ってるかと思うが、ここサグベルの国王だ。
今日から国のためにしっかりと働いてもらうぞ」
どうやら命は助かったようである。しかし更に疑問が増えた。サグベル?国王?何のこっちゃ。
果たして俺はどうなってしまうのだろうか。
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