第2章

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まさか…俺は本当にまったく別の世界にやってきてしまったのか? あの黒い扉を通して。 もう一度その日本地図を眺めてみた。 見れば見るほど普段見ていた日本地図との違いに気付く。 むしろ同じなのは地形ぐらいだ。 ここサグベルは元いた日本で言う栃木県、群馬県、埼玉県辺りにかけて分布している。 他の地名も今まで見たことのない地名ばかり。 「もしかして、今までの話本当だったの?」 フィリオは苦笑いしながらそう言った。 この野郎。今まで全部冗談だと思って聞いていやがったか。 「じゃ、神術とかも知らない?」 「なにそれ?」 そう言うとフィリオは、ただでさえ大きい目を更に大きくして驚いた。 「神術を知らない人なんて初めて見たよ」 もうなんのことだかさっぱりわからない。
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