序章

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「あの…夏木さん……」 怪訝そうな顔で首を傾げる夏木さん。そんな仕草一つ一つがやっぱりかわいい。 それはそうと何だか知らないがさっきから頭が痛い。緊張のしすぎだろうか? 「えーと今日呼び出したのは他でもなく……。」 言え!言うんだ! その間にも謎の頭痛は強くなる。 しかし今の俺はアドレナリン全開で、そんな頭痛はさほど気にはならなかった。 「夏木さんを初めてみたときから……。 す……す……」 こんなところで『清々しい天気ですね。』なんてべたな誤魔化しを吐く気はない。 俺ははっきりと、それはもう恥ずかしいくらい大きな声で言った。 「俺はあなたを初めて見たときから好きになりました。 一目惚れです! 友達からでいいんで良かったらお付き合いしてください」
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