君の歌

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「ハルが息を引き取る前に…私にこう言ったの。」 「私、大和とずっといられると思ったの。いつもお母さんの歌を歌うと大和がギターを弾いてくれて。私…ずっと大和と幸せにいられると思ってたの。だけど…私がいなくなったら大和にあの歌を歌ってあげられなくなっちゃうの。だから…大和にあの歌を教えてあげて…」 俺には声を押し殺して泣くことはできなかった。 俺には…涙を止めることはできなかった。 「大和くん、あなたにこの歌を教えてあげる。この歌はあの子の形見として覚えておいてあげてね…」 そして今、俺は桜の舞う空を見上げている。 卒業式も終わり、クラスメートのみんなは校門の前で泣いたり、笑ってたり、はしゃぎ回ったりしている。 俺はそういう空気の中に入っては行けそうにもなく、こうやって空を眺めているのだ……彼女の歌を口ずさみながら。 「なぁ、ハル。俺ちゃんと歌えているか?ちゃんとおまえに届いてるか?今はお前の大好きな春だ。お前にも見せてやりたかったな。」 俺は涙で景色がぼんやりとしかみえなくなった。 だから、涙がこぼれないように余計に上を向いてハルの……いや、二人だけの歌を口ずさんだ。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 【あとがき】 いやいやいや💧今回の小説は何回か途中放棄しましてね💦やっと完成したんですが。なかなかうまく文章にできなくて苦労しました😅さらに途中放棄したんで当時考えていたストーリーを思い出すのがやふやで、イマイチな作品になってしまいました😱 あぁ、僕にも昔苦い思い出があったなぁ…と思いつつ。次回作に期待✨
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