話す時

2/5
前へ
/44ページ
次へ
あたしは今の帝の妹として産まれた。 後継ぎになるのは男。 故に女で、しかも2番目の子であるあたしは全く相手にされなかった。 あたしが泣いても構ってくれず、あたしが転んで足を怪我しても構ってくれない。 しかし、兄と一緒に居ればそんな事する者は居ない。 次代帝に逆らえば後々何をされるか解らないからだ。 だがあたしは兄と一緒に居ても気が晴れる事はない。 理由は簡単。 あたしの肩書きが「帝の妹」だからだ。
/44ページ

最初のコメントを投稿しよう!

243人が本棚に入れています
本棚に追加