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「ねぇ、春になったらさ、桜が咲くから 一緒に、見ようね。」 雪の付いた木を眺めながら、ふっと 思いついたことを口にする。 「桜、ですか?」 「そうそう。」 玉置はちょっと呆れたように 「鉄は、何の為にここに来たんだか。 遊びではないでしょう?」 「この間、土方さんにも云ったんだよ。 五稜郭の桜が咲いたら、一緒に 見に行きましょうねって。」 「そう。」 玉置は、外を眺めながら 「ここの桜、綺麗だろうね。」 ぽつりとつぶやく。
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