第13章 帰還

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 今度はキヌアが口を開いた。 「ギルドさんは、どのくらいお酒を飲めるんですか?」 「ああ……たしか一番飲んだのが、ポルク酒を樽二つ空にしたことがあるぜ!」 「ふぇえ!? そんなに飲んだら体に悪いですよ!」 「そうか? 意外と平気だったけどよ」 「何事も、やりすぎたら悪くなるのが世の常だ。さ、そろそろ行こう」  休憩を終えて、弘樹たちは険しい山道を進んでいく。  途中で数人の行商人にも出会った。  夜になり、弘樹たちは手頃な洞窟を見つけて火を起こし、簡単な夕食を済ませて眠りにつく。  しかし、ただ眠るというのもつまらない。  せっかく新しい仲間が出来たのだから、もっと話がしたいものだ。  そう思って弘樹が口を開こうとすると、先にギルドが口を開いた。 「ちょいと気になることがあるんだが、聞いてもいいか?」 「なんだ?」 「前に船の中で聞いたことなんだが、仲間になった以上はオレもお前らについて詳しく聞いておきたい。  まだ話してないことがあるだろ? たとえば、そこの嬢さんとか」 「ふぇ? わたし……ですか?」 「ああ。どうにも引っ掛かるんだよ。オレが今まで会ってきた女とは、大分雰囲気が違う。どこか、高貴な匂いがするんだが、オレの気のせいだったか?」  ギルドの勘の鋭さに弘樹もキヌアも舌を巻く。  しかし、ギルドの言うことにも一理ある。  それにもう隠し通すことも出来ないし、隠す必要も無くなった。  彼の疑問にキヌア自身の口から答えを告げていく。
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