第13章 帰還

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 翌日の朝、弘樹たちは早々にキャンプを片付けて出発した。  早朝は霧が出ているので歩くのは危険だが、あまり時間も無いので、弘樹の炎を目印に三人は進んでいく。  山の空気は少々薄いが、それだけに新鮮であった。  徐々に朝霧の合間から太陽の金色の光が差し込み始め、視界が開けていく。  他の旅人の姿は見えない。  そもそも、この大山脈を通って旅をする者自体が少ないのだから当たり前だ。  弘樹は歩きながら、久しく会っていないカルリースの人々のことを想った。  ――ミオはあれから元気にしているだろうか?   少しは、人と接してくれるようになったのならいいけど。  料理長の飯が恋しいなぁ。  流石に焼肉だけの生活はキツイ……。  メイスさんにも、まだまだ教えて欲しいことがあるし、師匠とも組み手をしたいな。  早く帰りたいものだ。    考えながら歩いていると、ようやく下り坂になった。  これで一つ目の山を越えたことになる。  しかし、まだ目の前には別の山がそびえている。  あとこれを何回繰り返すのかは知らないが、弘樹たちは雑談を交えて進んでいった……。
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