第14章 カルナイン五将軍

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「……様、お目覚めください。朝でございます」 「……うぅ」  ヘレンに肩を揺らされて目を覚ますと、カーテンが開け放たれた窓から眩しい太陽の光が差し込んでおり、まどろむ目が眩んだ。  上半身を起こし、時計を見てみると、もう八時を回っている。  欠伸をしながらベッドから出てヘレンに挨拶を送る。 「おはよう。いつもありがとう。朝……弱いからさ」 「いえ、これが仕事なので。朝食の用意が出来ております。お着替えが済みましたら、召し上がってください。では失礼します」  恭しく礼をし、ヘレンは部屋から出て行った。  いつもの服に着替えて部屋を出ると、殆ど同時にキヌアが出てきた。 「あ、ヒロキさん。おはようございます」 「おはよう。ギルドはどこで寝たんだろう?」 「さあ……分かりません。でも、ギルドさんのことですから、お腹が空いたら食堂に来ると思います」 「それもそうか。じゃ、先に行こうか」 「はい!」  やたらとキヌアが体を寄せてくるのを少し気にしながら食堂に入ると、まだ兵士の数はそれほど多くは無い。  そして、中央の長テーブルにギルドが座って朝食を食べている。  すぐに朝食を受け取ってギルドの隣に座る。 「おはよう」 「よっ、お二人さん。いい朝だな」 「ギルドさんは、昨日はどこで寝たんですか?」 「ああ、適当に歩いていたらちょうど良い小部屋を見つけてよ。そこで寝たぜ。ちょいと埃っぽかったが、十分眠れたぜ。小さな黒板もあったしよ」  小さな黒板と聞いて、弘樹はすぐにどこか分かった。  最初に授業を受けた兵の詰め所だ。  確かに、あそこなら一人が暮らすには十分な広さだけど、かなり埃が溜まっていた気がする……。  後で使用人に掃除してもらうように頼もうと思いながら、弘樹はパンを頬張った。  今日からまた授業と鍛錬が再開する。
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