第24章 漆黒の剣士

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「…………」  静かに目を開けたヴェルディンは、軽く息を吸い込んで梅干しの瓶を荷物入れに仕舞いこんだ。  間もなく上陸が始まる。  早々に荷物を纏めたヴェルディンは、自身の手を見て奥歯を噛みしめた。  ――リン……レオン……見ていろ。俺はまだ強くなる。世界で一番強くなる。父が託してくれた、この月牙と共に…………その前に直さねば。  壁に立てかけていた月牙を腰に佩いて、ヴェルディンは部屋を後にした。
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