1st Stage

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本を広げ読み始めようとすると、どやどやと女の子達が環さんの席の周りに集まってきた。 「環さんて帰国子女だって本当?」 「あーなんかそんな感じするー」 「カラオケ行ったりする?」 「環さん歌すごい上手いよね!」 「てか肌キレーだね!」 …なんというか…マシンガン? 次々と質問をまくし立てて、様々な話題を振り続ける。 うん、にぎやか。 裏を返せば騒がしいんだけど。 「…あの、君達、悪いんだけど…」 環さんが片手をあげてすまなそうに言う。 「少し声を抑えてくれるかな? 質問になら答えるから」 「あ、ご、ごめんなさい…」 おぉ。 一瞬にして女子が静かになった。 なんと言うかさすがだな。 「私は残念ながら帰国子女ではない。 カラオケは…今まで行ったことはないな。 自分では歌が上手いかなんてわからないよ。 肌に関しては特別な手入れはしてない」 へぇーそうなんだぁ…って。 思わず女子の皆様と一緒に聞きいってしまった。 完全に隣に意識を持ってかれてて、さっきからページ進んでないし。
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