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本を広げ読み始めようとすると、どやどやと女の子達が環さんの席の周りに集まってきた。
「環さんて帰国子女だって本当?」
「あーなんかそんな感じするー」
「カラオケ行ったりする?」
「環さん歌すごい上手いよね!」
「てか肌キレーだね!」
…なんというか…マシンガン?
次々と質問をまくし立てて、様々な話題を振り続ける。
うん、にぎやか。
裏を返せば騒がしいんだけど。
「…あの、君達、悪いんだけど…」
環さんが片手をあげてすまなそうに言う。
「少し声を抑えてくれるかな?
質問になら答えるから」
「あ、ご、ごめんなさい…」
おぉ。
一瞬にして女子が静かになった。
なんと言うかさすがだな。
「私は残念ながら帰国子女ではない。
カラオケは…今まで行ったことはないな。
自分では歌が上手いかなんてわからないよ。
肌に関しては特別な手入れはしてない」
へぇーそうなんだぁ…って。
思わず女子の皆様と一緒に聞きいってしまった。
完全に隣に意識を持ってかれてて、さっきからページ進んでないし。
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