Prologue

4/5
39人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
今日から新学期。 無事進級できた僕は2年生になる。 クラス替えという事もあり、まだ教室は騒がしい。 ここが新しい席か…。 教室の窓側から2番目の列の1番後ろ。 なかなかいい場所じゃん。 「………」 無言で席につく。 基本的に僕は教室でしゃべらない。 友達がいたら話すけど、あいにくみんな他のクラスになったらしい。 ちょっと残念。 「おーい。教室入れー。」 廊下で先生の声がした。 そろそろ最初のホームルームらしい。 誰が担任になるんだろ。 教室の席もほとんど埋まった頃、悲鳴が上がった。 「えっ?!同じクラスなの?!」 ホントに、女子はちょっとした事でも叫ぶよな。 でも、入口を見た僕は固まってしまった。 「環さんは特別クラスって書いてなかった?!」 「いや、そうだったらしいんだけど、今校長先生の所へ行って変えてもらったんだ」 <王子>は照れたように続けた。 「特別なんて、身の丈にあってないしね」
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!