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咄嗟に両手で口を押さえたから、間一髪のところで麻田さんの唇は私の手の甲とキスした。
ぶぅっふぁ~ハハハ
麻田さんが吹き出す。
『アハハハやっぱ、ゆず、最高だわ。』
『な、何よ。あ、麻田さんがキスなんてしようってするから…』
『いまどき、中学生でもそんな拒否の仕方しないよ(笑)』
『……』
『なぁ、いいことなんて一つもないって。やめとけ佐伯は』
『だから、佐伯さんとは何でもないって言ってるでしょ?
……ううん……判ってるよ、そんなこと。
だから言わないんだって!
佐伯さんにも誰にも…勝手に好きになって…そんなこと言ったら佐伯さんに迷惑でしょ?
なのに、なんでそんなこというの?
勝手に好きになったんだから、勝手に忘れるまでほっといてよ…
私だってどうしたらいいのか判らないんだからぁ~』
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