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よくよく見ると、麻田さん女子社員の一番狙ってる男って判る気がする。
佐伯さんには負けるけどね。あっこれは口が裂けても言えない。
でも、こうして忘れてゆくんだ。
いいとこ１つ見つけたら好きな人のこと１つ忘れる。
多分、麻田さんも判ってるよね。
なんで、私が今、麻田さんの胸に飛び込もうとしたのか…
それを受け止めてくれるんだよね？
それでいい…。
自分勝手な私はそう思っていた。
余計に苦しむなんてまだハタチの私には想像出来なかった。
「恋」だの「愛」だの経験の少ない私にとって底無し沼のような想いがあるなんて思いもしなかった。
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