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店内は程よい音量の音楽が流れ、カウンターにはしっかりした食事をしながらカクテルやビールを飲んでるお客さん。
入口の奥に2つのテーブル席がある。
マスターが麻田さんに向かって無言でテーブル席を顎で指す。
それに釣られて私もそちらを向いた。
『チッ』
麻田さんが舌打ちした。
……何?
『初めましてだよね?』
まだ視線をテーブル席に向けていた私は慌てて前を向き
『はい』
と答えると、マスターが目元を崩してウォーターグラスを置いた。
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