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『イヤ~修司よ、お前、今の方がいいって』
とニヤッと笑い、クルッて後ろ向き、棚のグラスを整理する振りをした。
確実にフリ…
だって、マスター肩が揺れてる。
笑ってるんだよね。
『ゆず、帰るぞ。
は・や・し・だ先輩、今日は先輩の奢りですからね』
『ちょっ…と、麻田さん…』
マスターは「いいって、いいって」と手を振って
『また、いつでも来てよ~ゆずちゃん』
『人の彼女、気安くよぶなぁ~』
出口から振り向きもせず叫ぶものだからざわついていた店内がスピーカーから流れる音楽だけになった…
シィ~ン…。
私は慌てて麻田さんの背中を押して店の外に追いやった。
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