*8段*

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『聞いちゃまずかったですか?』 2、3度首を振り 『働いてるよ、大学のゼミ仲間だった』 その口調は、これでその話は終わりって言っているような言い切りだった。 『ごめんなさい…』 何も感じていないなら、こんな話は普通のこと。 「ねぇ~ねぇ~」調子で聞けちゃうよ。 なのに、私も変に意識してるし答える佐伯さんは困惑顔。 確かに知ってどうするんだってことだけど。 知りたいことはまだまだある。 『佐伯さんの下の名前は?』 急に話が飛んだ風になったのに表情を崩し 『直之、佐伯直之』 笑いながら答えた。
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