貴方への階段

＊８段＊

ねぇ、佐伯さん。

私は何故ここにアナタとこうしているのでしょう？

私はアナタの誘いは断れないです…

そのアナタは何故、私を誘ってくれるのでしょう？

私が思うように、ただ一緒に居られるだけでいい…アナタに少しでもそんな気持ちありますか？

そう思っていいですか？

『彼と別れて麻田さんと付き合ってます。柊木ゆず、２１才です。』

佐伯さんと同じように返してみた。

『麻田君はいい男だよ。良かったね』

佐伯さんは微笑みさえ浮かべて言った。

『そうなんですよ、私には勿体ないくらい、イイ男です』

ヘラヘラ笑ってる私。
何の意味もない会話。