*8段*

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『それを言うなら反対でしょ?』 『え~私、いい女ですかぁ?』 『いい女って、ゆずちゃん。可愛い女の子だよ、ゆずちゃんは』 佐伯さんは笑いを堪えるように答えた。 …やっぱり「女の子」なんだよね。 な~んだ。 こんな風に逢ってたって、大人の危険な匂いなんて微塵もないわけ? じゃぁ、悩むことなく佐伯さんが誘ってくれれば食事したりはいいんだ… 私が勝手に好きなだけだもの。 『佐伯さん、失礼ね。私だってイイ女になる可能性はあるんですよ』 『…そうだね。』 ずっと笑いを堪えてるまま。 『佐伯さん、笑い上戸。』 なんか少し期待していた自分が恥ずかしく思えてきた。 何も望まないって言ったって、そこは「女」。 アナタが言う「女の子」じゃないです。 でも… やっぱり、人様の旦那様は「想う」だけにしとかなきゃいけない そう思う。  
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