*9段*

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『ん、じゃぁ、またね』 離していた手を繋ぎ直した。 繋いだまま麻田さんの手を胸に抱きしめる。 …私には、耐えられる程の器もなければ経験もない。 本当はギュッて抱きしめて欲しい 『…でさ、28の仕事終わった後出発するから』 『え?何が?』 頭の中で色んなこと考えていた。 ユウイチはみんなに何て言ったのだろう。 「理由は一つだよね」の一つは? きっと彼は言ってないんだね。 それは彼自身のプライドのためか、自分だけではなく周りと友達でもある私が気まずくならないための優しさからか、判らないけど 他に好きな人が出来た… は、言ってないんだ。
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