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『柊木さん?』
その日の帰り、聞き覚えのない声に呼び止められた。
振り向くと、何課も判らない女の人がニッコリ微笑んで
『柊木ゆずさん?』
フルネームで尋ねられた。
『はい…そうですけど?』
誰だろ?と考えるまでもない。
知らない人の方が多いのだから、顔に覚えもない…
『少し時間ある?』
『何でしょうか?』
同期に呼び止められて話し込むことはあっても、明かに数年先輩に見える他部の人が何の話があるのだろうと不思議に思い首を傾げた。
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