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踏み込めない一歩の恐怖と触れ合いたい気持ちが重なってそうさす
『…ゆずちゃん…』
あ…
この低い響き。
耳元でこんな風に囁かれたら…
『佐伯さん…私…』
何をどう言ったらいいのか判らず見上げたら優しく、本当に優しく微笑んで私が言葉を続けるのを待ってくれている。
でも…その先は…ない。思い付く言葉はどれも口にしてはいけないものばかり。
そう思えるのに…
しっかり、佐伯さんに言っちゃいけないことはいけないと判断できる理性があるのに…
吸い込まれそうな佐伯さんの瞳を見上げてた私は目を閉じた
佐伯さんの胸元をギュッと掴んだまま
佐伯さんとの初めてのキスを夢中に受けていた。
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