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『…佐伯さん、京都出張の時は絶対連絡下さいね…約束して…』
これ以上ないくらいの微笑みを浮かべ頷いた
甘く切ないキス。
きっと…最後のキス…。
『…おやすみなさい』
振り返らずに言って部屋を出た。
もう麻田さんとはダメになるんだからあのまま流されてもよかったのに…
でも、やっぱりブレーキをかける左手の指輪と私の麻田さんへの「想い」
虫がいい話かもしれないけど、麻田さんは大好きな人。
麻田さんとのことは、私の中では簡単に割り切れない。
俯き加減にエレベーターを降りた。
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