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『知ってる、佐伯だろ?』
彼女に向けては言わず無表情のまま私に言った。
目を合わせたくないのに、麻田さんが真っすぐ見てるその目から離せないまま見詰め返してた。
『麻田さん…』
『行くぞ』
彼女を残し、腕を掴み引きずられながらホテルを出る。
大きな溜息が聞こえたかと思ったら、もの凄い顔をした麻田さんが振り返って
『お前、バカじゃねぇか?何考えてんだ?』
怒鳴った。
『…もういい…麻田さん…なんで私だったの?簡単そうだった?
もういいよ…佐伯さんとどうなろうと関係ないでしょ?』
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