貴方への階段

＊２段＊

……
二人で？
だって私、麻田さんとはこの間一緒しただけで、食事に行っても話もないし…
部署も違うし、仕事上のお付き合いって言っても…

と、気付くと遠巻きに何人か女子社員が注目している。

ヤバイよ…
あれでしょ？麻田さんって、一番狙いなんでしょ？

『あの…誘って頂いてありがとうございます。でも、ごめんなさい。』

と言って小走りに社外へ飛び出した。

『ちょっ…ちょっと待って』

肩をガシッと掴まれ後ろ向きに倒れそうになった

『ごめん、じゃちょっとだけ、お茶行こ？ね、お茶ならいい？』

麻田さんが飛び出した後を付いて、遠巻きに見ていた人達も吊られて飛び出して来ている。