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『いいって、どっち向き?』
『反対…です。』
佐伯さんはそのまま車の間を縫って道路を渡り出した
『ほら、早く』
なんだか嬉しくって佐伯さんの後を走って付いていった。
タクシーの中では、運転手さんがいるかと思うと緊張して話せなかった。
佐伯さんもかなりアルコールが回ってるのか目を閉じてシートにもたれかかっていた。
眠ってるの?
横顔が素敵…
顎の線がとてもキレイ
『何?』
もたれかかったままうっすら開いた横目で見られたものだから、私の心臓がまた急にドックンドックン大きく波打つ
『な、なんでもないです。寝ちゃったのかなぁって…』
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