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経理部では昼休みと出入りする人以外社内で会う人はいない。それが幸いして、あれから数日麻田さんと顔を合わすことがなかった。
可奈ちゃんは、やっぱり酔っ払っていたようで、あまり覚えていなかった。
今日は彼との約束。
--この頃の私。
まだ、佐伯さんが京都にいない時は普通でいられた。
ただ…密かに恋心を抱いているだけ。
目の前の佐伯さんにときめいても、逢えない佐伯さんに想いを募らせることはなかった。
自分の気持ちを知っても、やっぱり佐伯さんの指に光る物は私に充分ブレーキをかけていた---
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