第一譚…さよなら

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「予報じゃ晴れって言ってたのにな。」 リハが終わり、特にやることなしに俺はニノと下校している。 「俺が傘持って来てて、よかっただろ?」 ニノが笑って言う。 「なにが悲しくて…男二人で相合い傘……。」 雨足が強くなり始めた。 堀がうねりを上げている。 「うへえ、明後日まで降らなきゃいいけどなあ?」 「大丈夫だよ多分。」 ごろごろ……遠くでカミナリが光る。 その雷雲がとても不吉に見える。
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