プロローグ

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「前は色反転オムライスとかあったじゃないか」 「赤と黄色を間違っただけでしょ」 それなら俺でも食べる。 しかしあの時のは、 「中が青でまわりが緑なのは……」 「う…五月蠅い」 トントン 不意に窓が叩かれた。 見やると中年のおじさんが手招きしている。 目的地に着いたらしい。 食料を抱えながら車外に出て、軽く伸びをする。 眼前に広がるのは青い空、明るい太陽、そびえるビル群、視界を少し下ろすとキープアウトと書いてある黄色い帯。 「あぁ~気持ちい…いでっ」 「気持ちいいじゃないわよ。さっさと五十嵐さんのとこに行くわよ」 「へいへい」 返事をしつつ帯を潜った(くぐった)空伽の後を追った。
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