引っ越し

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「コンビニとか何処あるか知ってる?」 「………私安い店なら知ってますよ」 「おぉ、それはありがたや」 「ふふ、変な人ですね」 む、喜美の方が変だ。 「お肉は、この代々肉や」 色々教えて貰いオススメの品を買う。 「じゃ、じゃあ私は、ここで」 「あぁ」 ………米買っておくか。 「ふぅ疲れた~?」 家に入ろうとすると鍵が開いていた。恐る恐るドアを開けると。 「靴?」 見知らぬ靴が三促あった。 「おう、帰って来たか若人」 喜美がいた。 「お前幾つだ」 頭が真っ白になりそんな事を口走っていた。 「女性に年齢を聞くなどとデリカシーのない奴だ」 悪かったな。 「20だ」 「俺より1歳若いじゃないか」 「知るか」 喜美は興味なし!のレッテルをはった。 「噂どうりダサいわね」 小柄な、女子が言う。 って、質素なコタツに見知らぬ二人が 「…あいかわらずね。でもセンスは、ないけど」 今度は、活発そうな娘だ。 「………誰?」 頭が回らないと単純な言葉しかでない。 「紹介しょう。まず彼女が毒舌雅」 小柄な方を指して言う。 「よろしくド貧乏さん」 ドは、余計だ。 「よろしく………雅?」 「ちなみに雪島雅(ゆきしま みやび)だわ」 「それでこっちが暴力夏波」 喜美がそう言って隣の活発そうな娘をさす。 「名高い不良娘だわ」 雅がそう言う。 「うえ!」 ふ、不良!? 「こら」 パシ、軽く突っ込む夏波。 「奥乃夏波(おくの かなみ)夏波でいいから」 「あ、あぁ」 「ちなみにほら吹き喜美だから」 雅が付け加えるように呟く。 「す、凄いメンバーだな」 「私も含めて全員大学生でここの住人だ」 「よろしく明人(くん)」 三が綺麗にハモる。 「で、一体どうやって入ったんだ」 素朴な疑問だ。 「………その辺は、気にするな」 「気になるだろ!」 「ド貧乏なうえに細かいのね」 ここぞとばかりに嫌味を言ってくる雅。 「ドは、余計だ」 「腹が減ったな。夏波何か作ってくれ」 聞いてないし。 「歓迎会だしね。キッチン借りるから」 「あ、あぁ」 「その豪腕で豪快な料理お願い」 雅がそう言う。 「家を焦がさない程度にだぞ」 ま、マジか! 「焦がしたことないから明人くんも焦らない」
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