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「…」
「…」
しばらく静けさが続いた。
分かってると思うが喜依と共に消えた俺は純過去の俺…の半分だ。
もう半分は俺の中にある。
プルルルル!
喜美の携帯がなった。
「何だ?」
喜美は携帯を出しディスプレイを確認しそう聞いた。
「む、そうか。
うむ、こっちの準備も整った
あぁ、その話は後でする
…
まだ試してないから何とも言えん
あぁ試したら連絡をする」
喜美が携帯をきる。
「?」
俺はイマイチ話の内容を掴めず首を傾げるしか出来なかった。
喜美は首を傾げる俺に目もくれず俺があげた指輪に手を当て目をつむる。
「なるほど」
それからしばらくして…
「貴様…洸とゲーセンに行った時の副賞をさも私の為に買ってきたみたいな顔をして渡しおったなっ!」
え?
え―!?
「いやその!
こ、こんどちゃんとしたの買うから!」
「……ふふ
ははは!
構わぬ」
怒り顔が吹き出しそして笑い顔になり喜美は
嬉しぞ
と呟いた。
「こうしてはおれん!
最後の決戦の時が来た」
喜美が墓場に背を向けあるきだす。
幸い喜美、喜依の両親は来なかった。
でも新しい花がそえられてた…朝に来たのだろう。
「ちょっと待てよ!」
「説明は電車の中だ!
走るぞっ」
喜美が生き生きしている。
こんな喜美を見てると俺まで生き生き…
って置いて行くな~!
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