千個の嘘よりもたった一つの真実を

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そんな偽りだけの甘い生活は、やっぱりただの偽りでしかなかった。 今日かかってきた一本の電話で改めてそれを確認した。 「彼との間に子どもが出来ました。私一人じゃとても育てきれません。彼と……別れてくれませんか?」 胸がすうっと冷めていくのを感じた。それと同時に今まで合っていなかった瞳のピントが少しのずれなく合ったような感覚もしたのだ。
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