作戦会議!

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作戦会議!

僕は今三谷遼の家の前に来ていた。 ピンポーン。ガチャッ。 『よくきたな!上がれ!』 三谷の部屋は、テレビゲームやら、漫画やらでぐちゃぐちゃだ。 だが、学習机と野球道具だけは綺麗に整理整頓されている。さすが遼。抜け目がない。 『早速だが、作戦会議を始めるぞ!』 遼は、あらかじめ用意してあったノートに図を書き込んでいく。 『いいか、まずこうして…それで…。』 作戦の内容は次の通りだ。 1…まず僕が黒木さんにケー番を教えてもらう。 2…それを遼に教える。 3…遼が電話をかける。 4…黒木さんと遼が話して意気投合する。 5…僕とまおちゃん、遼と黒木さんでWデートする。→カップル成立。 『…おい、なんだ?最後の5番は?』 『まあまあ、お前にも楽しみがないとつまらんだろ~?俺映画のペアチケット2枚持ってるんだよね~。』 マオちゃんと映画で2人っきり…。 『よしっ!その話乗った!』 『そうこなくっちゃ~!』 僕達はガッチリと握手した。 僕は早速黒木さんがいるであろうエレガント学園の裏庭へ向かった。 裏庭の広大バラ園に入ると、やはりいた。今日もバラに囲まれている。 『あ、あの…黒木さん。』 彼女は呼びかけに反応し、ゆっくりと振り向く。『…何かしら?』 『じ、実は…』 彼女は僕の顔をじっと見ている。 『…貴方には魅力がないわ。』 『えっ!?』グサッときた。 『この前の三谷遼の方が生き生きしていますもの。』 これはラッキーなのか?遼に関心を示している。思い切って言ってみよう。 『実は、その三谷遼が黒木さんの電話番号教えて欲しいってさ。』 『…はい?三谷遼が、私の番号をですか?』怪訝そうな表情だ。 『う、うん…。』 『別に、構いませんわ。』案外サラッと答える。 これでは意識してるのかしてないのか分からない。 黒木マイは、メモに番号を記して、僕に渡した。 『どうぞ。』 僕はメモを受け取り、軽いお礼を言って、その場を後にした。 まあ、ちゃんと貰えたからいいか。 僕は、目的を果たし三谷家に戻った。 『おう!速かったな!で、どうだった?』遼は、深刻な顔つきになる。 『はいよ。』僕は先ほどのメモを渡した。 『うおおー!こ、これが黒木マイの番号か!でかしたぁ!』遼は大喜びだ。 『後で、電話してやれよ。』 僕は用も済んだし、家に帰ろうと立ち上がった。 『まて…今度は俺が優祐に借りを返す番だ!』 『はあっ?』
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