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みんなでカラオケ!
ついに水曜日になった。
僕と遼は一緒に来ていた。
待ち合わせの1時間前。
まだ誰も来ていないみたいで安心した。
僕と遼は、互いに言いたいことを言い合っていた。
30分経った。コツコツコツ。あっ、あれは!
【宝城アズサ】だ。やっぱりバスケやってるだけあって、ストリートか。 似合い過ぎだな。
『…優祐、お前何であんなウルサいの誘ったんだよ。』
『カラオケなら、ウルサいくらいがちょうど良いんだよ。』
『なるほど!』
『あんた達、2人とも冴えない格好ねぇ。特に有馬!』
『そ、そうかな…』
これは凹む。遼に負けるとは…
『お~い。ゆうすけ~。』
あっ!マオちゃん(と、桜井さん)だ!
『や、やあ。朝倉さん…』
『マオでいいよぉ。ゆうすけ。』
『い、いや、でも…』
周囲の冷たい目線を感じるが、そんなの関係ない!
ああ…久しぶりに話しちゃったよ。俺もう死んでも良い。
『ゆうすけ~、あと1人って誰なのぉ?』
そういえば、みんなは知らないんだった。
ブウゥーン、キキッ。新車の黒塗りのベンツが僕達の前に止まった。執事に扉を開けられ、出てきたのは、【黒木マイ】だ。
『皆様、ごきげんよう。』僕達に向かってぺこりと頭を下げた。
みんなはぽかんと口をあけている。まさか、ベンツの送迎つきとは思うまい。
『お、おい!この美しいお嬢様は誰だ?』遼が僕に問いただす。
『黒木マイ。新入生だよ。』
全員そろったので、いざカラオケへ。
それぞれが席につく。左から、桜井さん、まおちゃん、黒木さん、アズサ、僕、遼の席順だ。
『一曲目、いきま~す!』
どうやら、遼から歌うようだ。
随分ノリノリな曲だ。
しかし、音程が…
女子から悲鳴が上がる。 これじゃ、耳なりだ。
…やっと終わった。三谷本人は満足げだ。
次はアズサが歌う番だ。
洋楽か?力強い歌だ。
う、上手い。思わず聞き入ってしまう。
歌が終わった。あっという間だった。
『なかなかやるな。宝城!』
なんと!?
あの遼が場違いな一言。
『あんたの歌もある意味才能よ。』
呆れ顔なアズサ。
案外気が合うんじゃないか?この2人。
次は桜井さん!
場慣れしてるのか、ポップな曲をすぐ入れた。
これまたお上手。
女子の歌声っていいな~…僕はなぜか有頂天。
桜井さんの曲が終了。 拍手喝采だ。
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