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学校が終わるチャイム。
私は早苗や馨に正面玄関前で待ってて、と言われため息をつきながら待っていた。
本当にあの2人は洋介くんを誘ったのだろうか。
彼のことだから、きっと断るだろう。
洋介くんにとって私は只のクラスメイト。
分かってる。
…それに私は、人間じゃない。
人間みたいにはいかない。
人間にはなれない。
私が兵器だという事、中身は機械。
普通なら引くだろう。
馨や早苗もそうなのだろうか。
…分からない。
何だがブルーな気持ちになった。
もう帰ろうか、と踵をかえそうとした時
『………っと…早川?』
後ろから声をかけられた。
…この声…。
『櫻井、くん…』
『…なんか…馨から聞いたんだけど…何?』
本人が目の前にいる。
来ないと予想していたのに。
いきなりの出来事に頭がぐるぐる。ついていかない。
ととりあえず、何か話さないとっ!
『………ぇっと…あの…//』
『…』
洋介くんはちゃんと待っててくれている。
『ぃ…いい一緒に…か帰りませんかっ…』
『…え?』
『ぁ……へ変だよね…っ、いきなりごめんね!』
洋介くんの言葉を聞きたくなくて慌てて頭を下げる。
そのまま帰ろうとして、誰かに腕を掴まれた。
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