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「跡部ー!好き!!」
「ぉう。」
1年以上前からこのやりとりの繰り返し。
何度言っても相手にしてくれない。まぁ多分告り方がダメなんだろう。
「はー……」
「何やねんさっきからため息ついて。まわりにきのこが見えよるで?」
ん?それはどーいうイミかしら?ジメジメしてるってイミかしら。
私はそんな忍足を軽くスルーする。
「卒業の季節ですね」
「……そーですね。」
忍足と、傍に居たがっくんが答える。
「わー、アルタみたいー」
「ってアホか。」
さすが忍足。
関西人はちがうなどとがっくんと感想を述べたらしばかれた。
「で、なんでそんな湿度高いんだ??」
「お前湿度なんて言葉知っとったんかい。」
「おー、こないだ覚えた」
……大丈夫か受験生!!
「いやー、私も卒業しようかなと。」
「何から?」
忍足が聞いてくる。
がっくんは私なんかそっちのけで新発売のポッキーにぞっこん。
「んー……恋、かな。」
私は微笑んだが、それは苦笑にしかならなかった。
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