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「ルーミア辺りが太陽を宵闇で隠すとかないかしら」
それでも、やはりつまらないのか、まだ霊夢はそんなことを言う。
「あの馬鹿にそんな知能があるわけないだろ」
それもそうねと、霊夢は口を動かすのに専念し始める。
「……あれ?アンタたちがそんなこと言うから、それっぽいのが飛んで来たよ」
「丁度いいわ。暇潰しにはもってこいよ」
「ほどほどにしと……ん?ちょい待ち、なんだか様子がおかしい」
萃香がそう言ったのが気になり、霊夢と魔理沙は湯飲みをちゃぶ台に置いて、居間に出る。
「……なんか、弱ってるみたいに見えるんだが」
「明らかそうでしょ。様子見に行くわよ」
飛び立つ霊夢に、慌てて魔理沙は立て掛けてあった箒に飛び乗り、追いかける。
その頃には、霊夢は既にルーミアの側に辿り着いていた。
「うう……」
「あ、アンタ、どうしたのよ」
フラフラと浮かんでいたルーミアは、身を預ける様に霊夢へと倒れかかる。
その体には、服がボロボロになる程の、無数の傷跡が、生々しく残っている。
「わ、私にやられた……」
「え?」
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