最終章 永遠の誓い

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「本日は御乗車ありがとうございました。」 2人きりのバスツアーは路肩にちょっと雪が残るロータリーで終了した。 新幹線の時間まで約一時間… 冬の夕暮れは早い。 「あと数時間で東京だね…」 西の空は夕焼けが始まっている… 「途中また雪が見れるぞ。スキー場とかたくさんあるし…」 雪か… 「まもなく二番線に…」 場内アナウンスが切なく流れる。 きっと新幹線に乗ったら岡田さんは寝てしまう… 入線した新幹線に乗り座席を探す。 自由席でも良かったかなと思うくらい空いていた… 黄昏時… 珍しく岡田さんは眠りにつかなかった。 ずっと手を繋ぎ一緒に車窓を楽しむ… 平地から山間部に入るとまた雪が降り始めた。 人気のない車内で2人寄り添って見たこの景色を瞼に焼き付けた。
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