プロローグ

2/2
前へ
/1727ページ
次へ
不妊症の私が貴方にであえたのはもう10年も前になるのね。 本当ならもう小学生かぁ… 産んであげられなくて本当にごめんなさい。 その時私は結婚していた。 なんとなく遊びで付き合っていた人と成り行きで。 本当に大切な人には奥様も子供もいたから諦めるしかなかったのだ。 それでもやっぱり彼を忘れられなくて彼との子供が欲しくて主人と離婚して人生やり直そうと思った矢先に妊娠してしまった。 彼との子供だった。 私は嬉しかった。 やっと恵まれた私の子供。 しかも世界で一番大切な人との… でも少し早すぎた妊娠だった。 主人と大喧嘩になり流産してしまった。 私の我儘で殺してしまったと言われても仕方がない。 なぜ離婚するまで待てなかったのだろう… 私のエゴだろうか? 今私はその一番大切な人の隣で生活している。 紆余曲折あったけどお互い離婚して残りの人生やり直そうという結論が出たのだ。 ここに貴方がいればこれ以上の幸せはなかっただろう。 一人で逝かせてしまってきっと寂しい思いをしているよね。 最近貴方を良く思いだす。 それと同時にあの頃の事も… 今夜も眠れなそうだからこれから少し思い出を綴ってみたいと思いそっとペンを取った…
/1727ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1938人が本棚に入れています
本棚に追加