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本当にイライラする。
みんな、よってたかって僕のこと馬鹿にして。
僕だって、僕だって…。
…僕だって、何?
悲しいような、寂しいような、そんな感情ばかりわいてきて、本当にイライラする。
最近の僕はおかしい。
離れることは、一番望んでいたはずなのに。
願いが叶って、嬉しいはずなのに。
気がつけば、苦しいのだ。
「なんなのさ…。」
ベッドの上でつぶやいてみたが、消えなかった。
しばらくして、ドアの開く音が聞こえた。
ぺったぺったとけだるい足音が近づいてくる。
足音はすぐそこで止まってため息が聞こえた。
「まぁたサボってんのか?」
「…サボってません。」
入ってきたのは保健と体育担当の、リードだった。
なんとなくヤンキーくさい見た目だからか、あまり保健室に人は来ない。オルグくらいだ。
まあ、確かに少しヤンキーだが、意外に常識人(あくまでこの学園において)で、馬鹿である。
リードは、変にニヤニヤして、オルグを見下ろした。
「ん?なんだ、ついに別れたんだって?そんなので落ち込むなんて、お前も意外に乙女だなぁ?」
またそれか。呆れて、もともと付き合ってもいません、といってやった。
「ふーん…。」
なんだよつまんねーなといわんばかりに、デスクの椅子に乱暴に座った。
「…付き合ってもねーのに、あのガキ、そこまで来てるけど?」
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