脅迫状=愛しい君への大きな愛

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「っひ!!」 容赦なく、顔の横すれすれに足がくる。 「お前だね。僕に手紙、書いたの。」 怯える彼女にオルグが尋ねる。 「な、なにそれ?わ、わたし知らないよ?」 彼女は必死にシラをきっている。 そんな、怯えた顔をじっと見て、オルグは自分よりも背の高い彼女を見下ろすように笑った。 ゾクゾクするほど、意地の悪い笑顔。 そして、とどめを刺す。 「そっかぁ、まだしらばっくれんの。カメラに写ってたのにね。」 びくっと、彼女は反応した。 心が崩れるように、その場に座り込んで、泣き出す。 「うう、ごめんなさ…」 「馬鹿め。」 謝る彼女の言葉を断ち切って。 「リムは勝手に僕の隣に居るんだ。僕が離れたところで、お前なんかに揺れもしないさ。まあ、僕の方が魅力的だし、お前は虫けらだし?ばーかばーか。言い返してみろ、不細工。」 鬼。 まさにそれ一言だった。 泣きじゃくる彼女に、最後に一言。 「ああ、モテるって罪。」
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