憧れ=loveと尊敬は紙一重?

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「…貴方、成績は?」 資料を揃えながら、四音がダニエルに尋ねた。 ダニエルは不思議に思ったが、条件反射か普通に答えてしまった。 「えと、だいたい学年一位ですけど。」 ダニエルは見た目以上に頭がいい。 四音はその答えに少し微笑んだ。 「なら、授業は少しくらいサボっても問題無いですね。」 「…え?」 意外そうなダニエルの顔をみないで、彼は小さい声でつぶやいた。 「…少しくらいなら面倒みてあげます。修行しに来なさい。」 …。 それって…! 「授業サボってじむちょーさんのところにこいってことですか?!」 「サボるのではありません。」 軽く顔をしかめて、たちなおす。 「私の手伝いをしてもらいます。仕事をするのですから、授業と同じです。」 その顔は、いつもの厳しい顔に戻っていた。 だが、ダニエルにそんなことは関係ない。 「僕一人のためにですか?本当ですか?」 早くも目をきらめかせて、四音に詰め寄る。 「え、ちょっとまちなさ…!」 「やったぁー!!」 ダニエルは、喜びのあまり抱き着いた。 「いいんですねいいんですねいいんですねぇ~!」 「ちょっやっ、やめっ…!がはっ」 ぐりぐりと頭を四音の胸に押し付けている。 予想外の力の強さに、四音は身動きをとれずに苦しむしかなかった。 「やめなさいっ!授業の邪魔になるでしょうがっ!」 「えっ?授業始まってるの知ってたんですか?」 その言葉で時間が止まる。四音は気まずそうな顔で目を逸らした。 あれ? 聞いちゃ駄目でしたか? 「…やはり、一応教師ですから、授業を無視するのは駄目かと思いまして、知らないふりしようと思ったのですが…ばれては仕方ないですね。」 苦笑いして立ち上がった。 ダニエルにも手を貸して、立ち上がらせる。 「さて、まだ時間も余ってますし、もう少し手伝いなさい。」 そういって、もう一度微笑んだ。
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