3.遑大と曖羅

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  (コウちゃん…たすけて……コウちゃん…。)     ベンチに寝かされたまま、曖羅は頭の中で遑大の名前を呼び続けた。     『よし。じゃあそろそろ楽しいところに行こうか。』   男が曖羅の腕を掴んで立たせようとした瞬間…         『あいらちゃ~ん!どこにいるのぉ~!?早く遊園地行くよぉ~!!』   『ちっ!もう来やがったのか。オラッ!来いッ!!』   『ン~ッ!!』     曖羅は力の限りもがいた。     『ッ!?あいらちゃんに手をだすなぁッッ!!!』   『グハッ!』     煌大は全力で男に飛び蹴りを入れた。     『あいらちゃん!大丈夫ッ!?今縄を解いてあげるから…グッ!』   『コウちゃんッ!!』     煌大は男に後頭部をナイフの柄で殴られた。   .
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