179人が本棚に入れています
本棚に追加
「曖羅~。早く起きねぇと学校遅刻するぞ!」
「ん~…あと二時間……。」
「間違いなく遅刻だよ…。」
煌大は呆れたようにまたフライパンに目を戻した。
今は朝の七時。
今日は慶蘭高校の入学式なので、少し早めに学校に行って全体練習しなければいけないのだが…。
「スー…スー…。」
「全く…。可愛い寝顔してんなぁ。」
煌大は曖羅の髪を愛らしそうに撫でる。
「ンフフ…。」
「この気持ちよさそうな寝顔を壊すのは気が引けるけど、初日から遅れたら大変だからな…。」
煌大は曖羅から布団を剥ぎ取って、窓を全開にした。
「ん…………寒ッ!!」
「やっと起きたか。臍出してないで早く朝飯食うぞ。」
「もっと違う起こし方があるでしょ~…。」
曖羅は目を擦りながらのそのそと起き上がった。
.
最初のコメントを投稿しよう!