学園へ――

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そいつが俺を見下ろしながら聞いてくる なんだコイツ…? 下から眼鏡と前髪を通し、睨み付けるように見上げる 警戒心剥き出しの野良猫みたいだけと゛ それは俺のいた環境のせい だから仕方ない でも 俺はここではとにかく大人しく、目立たずひっそりと暮らすことに決めてる だから 愛想よく…愛想よく 「歩き疲れてしまって…ここ、門から校舎まで遠いんですね」 キモッ 俺キモッ!! 今まで敬語なんて数えるぐらいにしか使ってないからキモい!! 「ああ…ここは歩いて行ったらかなり遠いと思うよ、車乗ったら?俺も帰るところだったから」 えっ それはかなりありがたい申し出で← でも 「いいんですか?」 見ず知らずの しかもこんな根暗そうな奴を乗せるなんて… 根暗みたいな奴… なんでそんな格好をしてるかというと… .
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