学園へ――

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「車でだいたい15分てところかな、校舎の入口は門と逆の所にあるから」 地図を思い出しながら言うと… 「遠っ!マジかよ…俺そんな長いこと歩こうとしてたわけ…」 髪の毛と眼鏡であんまりわからないけど 表情が変わった 喋り方はさっきから気づいてたけど… なんでだろう やっぱりこっちの方が彼の感じにしっくりくる やっぱり…俺もこっちで話してもらいたいな 「…なんか見た目と全然違うんだな」 「あっ…」 俺が言った途端彼の顔は青ざめていった なんでそんな反応するか解らなかったが 今はきっとそれは聞いちゃいけないことだろうから、敢えて理由は聞かなかった 「えっと、あの…」 眼鏡の向こうで目を白黒させてるようすも可愛かったけど また、あの喋り方で喋ろうとしてる ――そんなの嫌だ 「でも、俺はそっちで話してもらいたいな」 .
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