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「どうせくだらない事でも考えていたんじゃないか?普段から大輔はボーッとしてるしな」
と、悪態を付いたのは犬飼圭子だ。身長は大輔よりも頭一つ分高く、話をすると毎回見下ろされている。
髪は腰まで長く、束ねようともしていない。美人ではあるが切れ長な目のせいで怖がられ、男子と言わず女子からも距離を置かれている。本人の性格なのだろうが、無愛想なのも原因だろう。
「うるせっすよ圭子は。ちょっと考え事してただけだよ」
知らずに運動部の敬語風になる大輔。小さく童顔な大輔にとって、圭子は少し苦手な存在だった。
まるで正反対な美咲と圭子。二人が何故ここまで仲が良いのかは皆の疑問だったりする。多分馬が合うのだろう。
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